UTAGEを活用してビジネスを行うにあたり、関連法規の遵守(コンプライアンス)は必須事項です。
法令に準拠していない運用は、法的リスクのみならず、
決済アカウントの凍結(UnivaPay等)により継続中課金の強制停止や
特定電子メール法違反によるメール到達率の著しい低下など、実運用上の重大な制限を招く可能性があります。
本記事では、システムを安全かつ継続的にご利用いただくために必須となる以下の4項目について、法的要件およびUTAGE上での設定方法を解説します。
- 特定商取引法に基づく表記
- プライバシーポリシー
- 特定電子メール法
- 景品表示法
【免責事項】
本案内は、一般的な法規制の概要とUTAGEシステム上での設定例を解説するものです。
法律の解釈は個別のビジネスモデルや取り扱う商品によって異なります。
本案内の内容により生じた損害等について、当社は一切の責任を負いかねます。
最終的な記載内容や適法性については、必ず弁護士や関係官庁にご相談の上、利用者の責任において判断してください。
① 特定商取引法に基づく表記
特定商取引法とは、通信販売(インターネット販売を含む)において、事業者と消費者の間のトラブルを防止し、消費者の利益を守るための法律です。
対面の取引ではないため、事業者の氏名・住所・電話番号などの開示(広告への表示義務)が厳格に定められています。
実際の運用では、販売者の氏名(法人名)、住所、電話番号、販売価格、支払時期、返品・返金条件などの必須項目を一覧にした「専用のページ」を一つ作成します。
そして、作成した専用ページのURLを、商品を販売するLPや決済ページの最下部(フッター)にリンクとして設置し、購入者がいつでも内容を確認できる状態にする必要があります。
▼設置イメージ
ただ「ページがあればいい」というわけではありません。
記載内容の不備は、決済代行会社の審査落ちや消費者センターへの通報、決済済みの継続課金の強制停止に直結します。
公的リンク: 特定商取引法ガイド – 通信販売広告Q&A
【対象の機能】
- ファネル機能
- イベント予約機能
【設置が必要な箇所】
商品の購入を勧誘・宣伝するページにリンクを設置する必要があります。
(設置箇所)
- 決済フォームを設置しているファネルページ
- 有料イベントの申込フォーム
ここが落とし穴
- 「電話番号」の省略:
原則として電話番号の記載は必須です。
「請求があれば遅滞なく開示する」という条件付きで省略可能なケースもありますが、信頼性の観点から推奨されません。
また、090/080などの携帯番号は審査で不利になることがあります。 - 「返品特約」の記載漏れ:
デジタルコンテンツは性質上、返品が困難ですが
特記がない限り法律上は「返品可能(8日間)」と解釈されるリスクがあります。
「デジタルコンテンツの性質上、返品・返金は原則としてお受けできません」と明記する必要があります。 - サブスクリプションの解約条件が不明確:
「いつでも解約可能」と書きつつ、実際には「次回決済の10日前までに連絡が必要」といった条件を明記していないケース。
解約にあたっての条件(例:次回決済の◯日前までに連絡が必要、等)は明確に記載してください。
【UTAGEでの対策】
- フッター固定リンク:
すべてのファネル(LP、サンクスページ)のフッターにリンクを設置してください。 - 決済フォームの「同意項目」の活用:
決済フォームでは同意項目を設定できます。
同意項目を「あり」として、利用規約内に特定商取引法に基づく表記を記載し
顧客側に同意のチェックを実施してもらうことで「見ていない」というクレームを防げます。 - デジタル商品の記載例:
「商品の性質上、原則として返品・返金はお受けしておりません」といった文言を明確に記載する必要があります。
【NG例】
▼特定商取引法に基づく表記のNG例
▼OKパターン
特定商取引法に基づく表記の作成・リンクの設置方法
1. 作成方法
特定商取引法に基づく表記は、ファネル機能で作成可能です。
ファネル > 「+追加」から「特商法・プライバシーポリシー」の
テンプレートの【詳細】ボタンをクリックします。
その後、【このファネルを追加する】をクリックすることで
特定商取引法に基づく表記とプライバシーポリシーのテンプレートが作成されます。
最後に作成したファネルの「特定商取引法に基づく表記」の
【編集】ボタンから、自社の必要事項を記入してください。
※テンプレートはあくまでも目安です。
取り扱う商品によっては、テンプレートで記載されている
項目以外にも必要な記載がある場合があるため
事前に弁護士などにご相談の上、記載のほどお願いいたします。
2.リンクの設置方法
設置するファネルページの編集画面から【フッター】要素を追加し
作成した特定商取引法に基づく表記のファネルページURLを
左メニューの「特商法URL」に設定することでリンクの設置が完了します。
▼決済ページのフッターに特定商取引法に基づく表記を掲載
② 個人情報保護法 (プライバシーポリシー)
個人を識別できる情報(氏名、メールアドレス、クレジットカード情報、閲覧履歴等)の取得・利用・管理について定めた法律です。
メールアドレスの取得も「個人データの取得」に該当します。
2022年の改正法により、ルールが厳格化されています。
実際の運用では、取得したお客様の情報を「何のために使うのか(メルマガ配信など)」「どのように安全に管理するのか」「第三者に提供することはあるか」といった取り扱い方針を明文化した「専用のページ」を一つ作成します。
▼イメージ
そして、作成したページのURLを、メールアドレスの登録フォームや決済フォームがあるページの最下部(フッター)にリンクとして設置し、お客様が情報を入力する前に確認できる状態にする必要があります。
▼設置イメージ
目的外利用(例:明記せずに無断でメルマガを送る等)や情報漏洩が発生した場合、顧客からの損害賠償請求に発展する恐れがあります。
また、連携している外部ツールや広告プラットフォームの利用規約違反となり、アカウントが停止されるリスクがあります。
公的リンク: 個人情報保護委員会 – 民間事業者向けガイドライン
【対象の機能】
- ファネル機能
- メール・LINE配信機能
- イベント予約機能
- パートナー機能
【設置が必要な箇所】
お名前・住所・メールアドレスのような個人情報を収集するページにリンクを設置する必要があります。
(設置箇所)
■ファネルページ
- シナリオ登録フォーム
- 商品決済フォーム
- イベント申込フォーム
- 自動ウェビナー申込フォーム
■メール・LINE配信
- シナリオ登録フォーム
- シナリオ内アンケート
■イベント・予約
- イベント申込フォーム
■パートナー
- パートナーグループ登録フォーム
ここが落とし穴
- 「利用目的」の記載が曖昧:
単に「サービスの提供のため」だけでは不十分です。
「当社の新商品・サービスに関する広告宣伝メールを送付するため」のように利用目的を明確に記載しないと
特定電子メール法上の同意(オプトイン)とみなされない可能性があります。 - Cookie(クッキー)の説明不足:
UTAGEではファネルのカウントダウンや、パートナー機能など、多くの機能でCookieを利用します。
Cookieの使用および無効化の手順について記載が必要です。 - 第三者提供と委託の区別:
決済代行会社(UnivaPay, Stripe)等への情報伝達は「第三者提供」ではなく「委託」に該当する場合があります。
「第三者には提供しない」としつつ決済処理を行う場合は、「業務委託に伴い必要な範囲で提供する場合を除く」等の免責記述が必要です。
【UTAGEでの対策】
- 読者項目に同意項目を追加する:
シナリオの登録フォーム・読者項目で、項目を追加し
・名称 :同意項目
・フォーム利用 :利用する
・必須 :必須
・初期値・選択肢:プライバシーポリシーに同意する
のような形で、フリー項目によるプライバシーポリシーへの同意確認のチェックボックスを作成可能です。 - Cookie利用の明示:
ポリシー内にCookie利用と無効化について記載した条項を追加します。
【NG例】
▼取り扱い目的についての記載
▼Cookie利用についての記載
▼第三者提供についての記載
プライバシーポリシーの作成・リンクの設置方法
1. 作成方法
プライバシーポリシーは、ファネル機能で作成可能です。
ファネル > 「+追加」から「特商法・プライバシーポリシー」の
テンプレートの【詳細】ボタンをクリックします。
その後、【このファネルを追加する】をクリックすることで
特定商取引法に基づく表記とプライバシーポリシーのテンプレートが作成されます。
最後に作成したファネルの「プライバシーポリシー」の
【編集】ボタンから、自社の必要事項を記入してください。
※テンプレートはあくまでも目安です。
取り扱う商品によっては、テンプレートで記載されている
項目以外にも必要な記載がある場合があるため
事前に弁護士などにご相談の上、記載のほどお願いいたします。
2.リンクの設置方法
設置するファネルページの編集画面から【フッター】要素を追加し
作成したプライバシーポリシーのファネルページURLを
左メニューの「プライバシーポリシーURL」に設定することでリンクの設置が完了します。
▼決済ページのフッターにプライバシーポリシーを掲載
③ 特定電子メール法
営利を目的とする広告・宣伝メールの送信に関する規制です。
「事前の同意(オプトイン)」および「送信者の表示義務・解除方法の明記」が義務付けられています。
違反送信を行うと、配信元ドメインが「スパム(迷惑メール)」として判定されます。
これにより、以降に配信する大多数のメールが顧客に届かなくなります。
公的リンク: 総務省 – 迷惑メール対策
【対象の機能】
- メール・LINE配信機能
【設置が必要な箇所】
シナリオから配信するメール内容すべてに以下2点の記載が必須です。
- 配信解除(オプトアウト)リンク
- 送信者の氏名(または名称)および住所
(設置箇所)
- シナリオの「ステップ配信」「リマインダ配信」「一斉配信」から配信するすべてのメールのフッター
ここが落とし穴
- 「名刺交換しただけ」の人への配信:
同意(オプトイン)の記録がない相手に、いきなり宣伝メールを送るのは原則NGです。 - 解除リンクが見つからない:
解除リンクを背景色と同化させたり、極端に小さくしたりして「解除させにくくする」ことは望ましくありません。
他にも「解除希望の方は返信してください」という手動対応は、原則としてNGです。
URLをクリックするだけで解除できる仕組みが推奨されています。 - 住所の省略:
メール本文、またはリンク先のページ(特商法ページ等)に、送信者の住所を表示する義務があります。「自宅だから載せたくない」は通用しません。
【OKパターン・NGパターン】
【UTAGEでの対策】
- デフォルトメールフッターの活用:
シナリオの「シナリオ設定」にて「デフォルトメールフッター」を設定することができます。
解除リンクの置き換え文字である%cancel%や、送信者の氏名・住所を
デフォルトのフッターとしておくことで、メール作成ごとにフッターを設定する必要がなくなります。 - 送信者情報の記載:
メール本文の最下部に、送信者の「氏名(または法人名)」と「住所」をテキストで明記する必要があります。
リンク先(特商法ページ)への誘導だけでは認められないケースがあるため、メール本文内への記載が安全です。
④景品表示法
商品・サービスの品質や価格の誇大表示(不当表示)と、過大な景品付き販売を規制する法律です。
2023年10月から「ステマ規制」も始まりました。LPの表現には細心の注意が必要です。
違反時には、購入者からの大規模な返金要求や、Meta広告・Google広告等のアカウント停止の対象となります。
公的リンク: 消費者庁 – 景品表示法
【対象の機能】
- ファネル機能
ここが落とし穴
- 根拠なきNo.1(優良誤認):
客観的な調査機関のデータなしに「顧客満足度No.1」「業界シェア1位」と謳うのは景品表示法違反となります。
特に通信販売で行政処分の執行例が多いため、注意が必要です。
▼以下のサイトで、取引種別を「通信販売」で検索すると過去の執行事例を閲覧できます。
https://www.no-trouble.caa.go.jp/search/ - 二重価格(有利誤認):
「通常10万円→今だけ1万円」と書く場合、その10万円での販売実績が一定期間(過去8週間のうち4週間以上など)実在していなければなりません。 - 口コミ・評価の捏造:
お客様の声やアンケート結果などを捏造し、実際の評価のように販売ページやオプトインページに掲載することは違反にあたります。 - 偽りのカウントダウン(閉店商法):
「あと3時間で終了」とタイマーを表示させ、0になってもページをリロードするとまた3時間に戻る設定は消費者を欺く行為として摘発対象になり得ます。
特に、UTAGEのカウントダウン要素を用いている場合の設定にはご注意ください。(NG例を後述します。) - ステルスマーケティング:
アフィリエイターやモニターに書いてもらった記事に「PR」「広告」等の表記がない場合、販売者が処罰対象になります。
【NG事例集】
▼根拠なきNo.1、二重価格の例
▼カウントダウンNG例①
基準日時:「ページ表示時」「ページ表示時(相対時間)」によりリロードのたびに
カウントダウンがリセットされる。
▼カウントダウンNG例②
基準日が不明な場合を「何もしない」としているため
ファネルページのリンクに直接アクセスした場合
カウントダウンが機能しないパターン。
【UTAGEでの対策】
- カウントダウンタイマーの適正運用:
期限終了後にページをリロードすると、タイマーがまた復活するような「偽装の限定性」は有利誤認とみなされるリスクが高いです。
「カウントダウン終了後の動作」や「基準日時が不明な場合」を活用し、本当に販売終了ページへ飛ばすのが安全な運用です。
カウントダウンタイマーマニュアル - エビデンスの保存:
LPに掲載する「お客様の声」や「成果データ」は、必ず元となる事実(アンケート原本やスクリーンショット)を保存しておきます。
















